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須山 賢也; 植木 太郎; 郡司 智; 渡邉 友章; 荒木 祥平; 福田 航大
Proceedings of 20th International Symposium on the Packaging and Transportation of Radioactive Materials (PATRAM22) (Internet), 5 Pages, 2023/06
1990年代以降計算機能力が向上して連続エネルギーモンテカルロコードが広く使用されるようになってから、どのような複雑な体系であっても必要なときに高精度な臨界計算が可能となり、臨界安全評価におけるハンドブック類の存在意義は大きく変化した。大量の計算をあらかじめ行ってデータを整理しておくことの価値は低下したため、1999年に第2版が公刊されて以降、過去四半世紀近く我が国では臨界安全ハンドブックの改訂は行われて来なかった。2011年に福島第一原子力発電所事故が発生した我が国では、複雑な構成元素を含む燃料デブリの輸送や貯蔵における臨界安全問題を取り扱う必要に迫られており、そのような複雑な物質の臨界安全管理のためのデータの整理が喫緊の課題となっている。また、燃焼度クレジットの分野では、事故の影響のために到達燃焼度の低い燃料集合体の輸送や貯蔵も課題となる。そして、連続エネルギーモンテカルロコードの入力となる核データは1990年代から数回改訂されてJENDL-5が2021年末から利用できるようになるなど、その取り入れも現場のニーズとして上がってきている。本報告では我が国における最新の臨界安全研究の概要と、輸送や貯蔵分野に適用することも可能な我が国における臨界安全ハンドブックの改訂計画について報告する。
日野 竜太郎; 竹上 弘彰; 山崎 幸恵; 小川 徹
JAEA-Review 2016-038, 294 Pages, 2017/03
福島第一原子力発電所事故後に、シビアアクシデント時の水素対策は、我が国において大きな技術的課題として認識されるにいたった。しかし、原子力技術者と燃焼・爆発の専門家との間で共通の知識基盤を形成し、将来の原子力安全を確保、向上させていく努力は始まったばかりである。そのような活動の一つとして、「原子力における水素安全対策高度化ハンドブック」を、資源エネルギー庁受託事業「水素安全対策高度化」の一環として作成した。本ハンドブックでは以下を目指した:(1)原子力の技術者が理解しておくべき水素安全技術の先端を示す、(2)原子力技術者に協力すべき燃焼、爆発専門家向けに、原子力における水素安全の要点が示されているものとする、(3)事故後廃棄物管理までを視野に入れて、放射線分解水素に関する情報を拡充する、(4)過酷事故解析等の特定・狭義の専門家を対象にするものではなく、高度な解析式なしに迅速に図表で判断を助けるものとする、(5)解析技術者にも役立つように、詳細なデータベースの所在や、最新の解析ツールのオーバービューを添える。
桑垣 一紀*; 長家 康展
JAEA-Data/Code 2017-007, 27 Pages, 2017/03
これまでJENDL-4.0のU-233体系に対する積分ベンチマークテストは、連続エネルギーモンテカルロコードMVPを使用して、国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクト(ICSBEP)ハンドブックに掲載されている金属燃料高速体系、溶液燃料体系の一部のみで行われていた。本研究では、U-233体系に対する包括的な積分ベンチマークテストを行うため、化合物燃料熱体系(主に格子体系)を含むMVP入力データが未整備の体系についてその入力データを作成し、JENDL-4.0の臨界性に対する予測精度を評価した。その結果、すべての体系において実験値に対して過小評価する傾向があることが分かった。また、ENDF/B-VII.1のU-233熱体系に対する積分テストでは、炉特性パラメータATFF(Above-Thermal Fission Fraction)に対するC/E値の依存性の問題が指摘されており、JENDL-4.0を用いた積分ベンチマークテストにおいてもATFFを計算し、C/E値との依存性を調べた。その結果、JENDL-4.0にENDF/B-VII.1と同様の傾向があることが確認された。
酒井 友宏*; 小室 雄一; 荒川 拓也*
JAERI-Data/Code 97-004, 46 Pages, 1997/03
本書は臨界条件データベースの使用マニュアルである。臨界条件データベースの中には、我が国及び諸外国の臨界安全ハンドブック等に記載されている多数の臨界・未臨界データが保存されている。必要な臨界データを簡単に検索できると共に、異なる臨界安全ハンドブックの臨界データの比較図を描くこともできる。このデータベースは、パーソナルコンピュータマッキントッシュ上で稼働するリレーショナル型データベースソフトウェア4th Dimensionを利用している。さらに、臨界データの図を描くためには、適当なグラフィックソフトウェア(例えばKaleida Graph)が必要である。
野村 靖; 奥野 浩; 内藤 俶孝
Transactions of the American Nuclear Society, 75, 207 Pages, 1996/00
我が国の臨界安全規制の枠組は、第1に「核燃料施設基本指針」があり、その下に個別指針として「ウラン加工施設安全審査指針」と「再処理施設安全審査指針」があって、安全審査における基本的考え方が述べられている。これを技術的にサポートするために、我が国の臨界安全ハンドブックが原研の研究者を中心としてまとめられ、公刊されている。そこには、実験データを用いたベンチマーク計算結果を統計的に処理して得られる、臨界推定下限増倍率をベースとして、プロセスの運転条件や装置の形状寸法を臨界安全裕度を保持するよう決定する方法が述べられている。
材料試験炉部
JAERI-M 94-023, 247 Pages, 1994/03
JMTR施設を利用することにより、広範囲な照射試験及び照射後試験を行うことが可能である。このハンドブックは、JMTR及びその附属施設であるホットラボを利用して照射試験及び照射後試験を実施するに当たっての手引きとなるものであり、照射利用各位の利用に便を図るとともに、利用者各位と材料試験炉との連絡の便に供するために作成されたものである。本ハンドブックでは、JMTR及び照射設備の概要を紹介し、利用できる照射技術及び照射利用の上で必要な諸データを収録した。
山口 俊弘; 朝倉 浩一; 百瀬 琢麿; 野尻 一郎; 熱田 芳治; 山本 偉政; 須藤 俊幸
PNC TN8410 92-031, 79 Pages, 1992/02
事業団においては,国に「原子力施設等安全研究年次計画」に基づき,プルトニウム取扱施設の臨界安全管理に関する研究として,プルトニウム取扱施設を対象とした臨界安全ハンドブックの作成のための検討を行っている。ハンドブックについては,事業団におけるこれまでの臨界安全管理の集大成として,施設の設計,建設,運転経験を踏まえた実用的なものとすることが期待されており,ハンドブックの構成等について専門的な検討を行うことを目的として,今年度から臨界安全ハンドブック作成検討ワーキンググループが組織された。本書は,本ワーキンググループの今年度の検討結果を取りまとめたものである。本ワーキンググループでは、東海事業所プルトニウム燃料第1開発室,第2開発室,第3開発室について臨界安全に係る現状を調査した。また,臨界安全解析コードの最新の動向調査を行うとともに従来用いられているコードとの比較計算を行った。これらの調査・検討を踏まえ,できるだけ具体的に実際の工程に関連づけて臨界安全管理の方法をまとめる方針で,臨界安全設計ガイドブック(仮称)の構成案を検討した。なお,ガイドブックが利用される施設としては,現在のプルトニウム燃料第3開発室をスケールアップしたイメージのプルトニウム燃料加工施設を念頭においた。
館盛 勝一; 阿見 則男*; 三好 慶典
JAERI-M 83-047, 66 Pages, 1983/03
ウラン、プルトニウム溶液系の臨界計算および臨界実験を行う際に必要な原子個数密度の計算式を導き、その計算コードを作成した。溶液の溶媒量は溶液の密度式からの計算により求めた。溶液密度式は、水溶液系では実測値からの実験式を、30%TBP-n・ドデカン溶液系では理論式を採用した。得られた結果を米国の臨界ハンドブックとして使用されている値と比較し考察した。